フロアコーティングは必要か不要か?フロアコーティングの必要性を解説

フロアコーティングは必要か?不要か?しなかったらどうなる?

現在、インターネット上ではフロアコーティングは本当に必要ないのか?という話題がいくつか散見されております。また、フローリングの仕様書には水拭き禁止ワックス不要と書かれていたり、実際のところフロアコーティングは必要か?または不要のか?をまとめてフロアコーティングの必要性を解説します。また、フロアコーティングをしなかったらどうなるかシートフローリングの12年後の写真を紹介します。

フロアコーティングは必要か?不要か?

フローリングの仕様説明書 水拭き大丈夫?

ワックスフリーの床材

フローリングの仕様説明書  ワックスフリー床材

フロアコーティングは必要

  • フローリングの仕様書に水拭きが適さないとの記載があるので、フロアコーティングは必要だと思う。
  • 以前にワックスを掛けていて、とても苦労したのと、床をきれいに保てないので、フロアコーティングはしておきたい。
  • 友人の家と同じハウスメーカーで建てた家でしたが、友人は必要ないと説明され、私は絶対必要と説明された。担当者によって説明が違う。
  • 長く住む前提なので、フロアコーティングをしておきたい。
  • 1年に1回のペースで以前はハウスクリーニングを入れていたが、ランニングコストが高くつくので、今回の新築では床はフロアコーティングしておきたい。
  • ペットが老犬の為、滑り止めと、粗相の時のアルコールを使ったお掃除が可能なら、フロアコーティングしたい。
  • 賃貸に出す予定だが、退去したときの、床の洗浄でフローリングが傷みにくいと聞いたので施工しておきたい。

フロアコーティングの必要性を解説

フロアコーティングは不要とお考えのお客様へ、フロアコーティングの目的と利便性と必要性をご確認いただき少しでもご参考になれば幸いです。

1.ワックスで十分だと思う。値段的にも。

A.ワックスは被膜が汚れを抱え込む、フロアコーティングは汚れを抱え込まない。

<ワックスは汚れを抱え込む>

ワックスの被膜は床面にアクリル樹脂を原料とした水溶性の液剤(乳白色)の水を含んだ液剤ですので、硬化方法は被膜から水分が抜けて被膜形成をします。この被膜は水に溶解する面があり、水が付着すると白く濁ったり、被膜の中に汚れが浸透し、黒ずんできたりします。また耐薬品性はありませんので、アルコールなどの使用も厳禁です。クイックルワイパーのウェット面を床面にそのまま置いておくと、白く白濁してしまします。1年から2年ごとに被膜を除去して、再度、塗布する必要があります。

そもそもワックスの目的は、フローリングに直接付着する汚れを、被膜が受け止めるだけの効果となり、ワックスを掛けてから時間が経過していく中で、汚れが蓄積されているだけとなります。美装効果も最初にワックスを掛けた時だけとなり、床面の衛生面を保つという点では、まったく効果はありません。

ワックスの問題点とデメリットを詳細に解説していますので合わせてご確認ください。

<フロアコーティングの目的と効果>

対してフロアコーティングはフローリングの保護を目的として、フローリングの耐水性が飛躍的に向上し、フローリングへの水拭きなどのお掃除を可能にします。フロアコーティングは様々な種類が御座いますが、一般的にはアルコールなどが使用可能な種類がフロアコーティングとなり、耐薬品性に特化した被膜という特徴が御座います。

耐薬品性のない水溶性の液剤はワックスの種類となります。フロアコーティングの被膜は撥水性、防汚性、耐摩耗性、防滑性など様々な機能性が備わり、日常生活で起こりうるフローリングへの負荷を軽減し、フローリングを長期間保護することを可能にします。

2.ワックスフリー床材なので必要ないはず。

3.建設会社よりコーティングの必要がないと説明された。

A.ワックスフリーというのはそもそも水拭きもだめなのにワックス不要

建設会社様や販売会社様から御紹介でシートフロアへの施工依頼を頂くケースが多く御座います。新商品やテスト実績がないフローリングなどの場合、フロアコーティングの施工会社がテストを実施します。その為、施工可能かどうかを把握しているのは建設会社様や販売会社様ではなく、フロアコーティングの施工会社という事が言えます。合わせて建設会社様や不動産会社様の担当者によって説明が違う場合が多い現状が御座います。「フロアコーティングって必要?シートフロア編」シートフロアへのフロアコーティングの施工テストのまとめです。実績データをご参照ください。

4.将来売却も視野に入れているので、長く住む予定がないので必要ない。

A.少しの間でも快適に過ごせます。

フロアコーティングの施工会社は各社長期保証を設けています。その為、数年で売却予定の場合、保証が売却時には引き継がれない為、必要ないと思われます。ただしその数年も快適に過ごされたい場合、費用対効果としては割高になりますが、施工はお勧めとなります。

5.汚れが気になってきたら、ハウスクリーニングを入れていく予定。

A.定期的なメンテナンス費用とフローリングの負荷が問題です。

ハウスクリーニングを定期的に入れていった場合、フロアコーティングの初期費用の数倍のコストが掛かる計算となります。その為、一度のフロアコーティングにてランニングコストを抑える方がお得になります。またフローリングを専門の業者で洗浄した場合、フローリングへの負荷が掛かり、この洗浄でフローリング自体の寿命を縮めてしまう事にもなり得ます。

6.ペットもいないので必要ないと思う。

A.お掃除を軽減し、フローリングを衛生的に保ちます。

フロアコーティングはお掃除を軽減し、フローリングを衛生的に保ちやすくなります。その為、ペットを飼われていないご家庭でも多くのご依頼を頂いている商品です。「フロアコーティングとは」にフロアコーティングの目的が書かれておりますので合わせてご確認ください。

7.賃貸に出すので必要ない。

A.フローリングを長期間保護するメリットがあります。

フロアコーティングの被膜は耐水性が飛躍的に向上します。賃貸へ出す予定の場合、初めにフロアコーティングをしておく事で、入退去時のクリーニングによる床洗浄を行ってもフローリングに負荷が少なく済み、フローリングを長持ちさせることが可能になります。

8.上質なフローリングなので必要ないはず。

A.天然木床材の大敵は水分です。フローリングの耐水性は必要です。

グレードの高いフローリングのほとんどは、天然木を使用した種類が多く御座います。この天然木床材の大敵はやはり水分です。その為、天然木の突板や挽板などには、耐水性を向上させる観点から、フロアコーティングの施工がお勧めとなっております。

フロアコーティングしなかったらどうなる?

シートフローリングの12年後の写真

フロアコーティングをしないで通常のままフローリングで過ごすとどうなるのか、12年後の写真がコチラです。

ペット(犬)を飼われていたということですが、もちろんペットシーツを全面にしいていたそうですが、時々そそうしてしまって水拭きを繰り返すうちにこのような状況になってしまったそうです。

シートフローリングの表面が剥がれあがったり擦れてなくなったりしているのがうかがえます。またシートフローリング内部のMDFが水分で膨張しているのがわかります。

このお客様は、新築に引っ越してプレミアムコートを選ばれて現在も大変満足していただいております。

シートフローリングのフロアコーティングの必要性

素材が紙と木で構成されたシートフローリングは通常のフローリングよりも水に弱い性質なので、フロアコーティングが必要です。フロアコーティングをすることで耐水性が飛躍的に向上します。詳しくは「シートフロアのフロアコーティングについて」で解説しております。

まとめ フロアコーティングはハードコーティングの種類を選ぶ

フロアコーティングはハードコーティングのガラス・UV・シリコンと水性コーティングのウレタン・アクリルとありますがウレタン・アクリルの効果はワックス同様なのでハードコーティングのように、耐擦り傷・防汚・耐水性・耐薬品性の効果はありません。

A.おすすめのフロアコーティング ハードコーティングの種類

ガラスコーティング

耐擦傷性特化

プレミアムコート

自然な仕上がり、鉛筆高度9hの耐久性、劣化しない無機質ガラスハードコーティング(UVカットタイプ)
プレミアムコート ガラスコーティング

UVコーティング

耐薬品性特化

UVコート

高級感ある高光沢な仕上り、厚膜形成による耐薬品性と確かなフローリングへの保護性能
UVコート UVコーティング

シリコンコーティング

滑り止め効果特化

シリコンコート

高光沢なな仕上り、滑り止め効果、耐薬品性と耐水性でペットの快適空間に最適
シリコンコート シリコンコーティング

フロアコーティングの施工はいつがいいの?

新築時がおすすめです。

御新築時には何かと費用が掛かるかと思われます。新しい家電、家具、エアコン、カーテンの購入、引っ越し費用、火災保険などなど・・・。最初は居住するにあたって、先に購入する物、後からでもよい物の優先順位を決めて計画を立てられると思います。春先にお引越しのお客様でエアコンは夏になってからという事で、後の計画にされたり、家具や家電も今まで使っていたものをとりあえず使用し、少しずつ買い替えをしていくなどの計画を立てられる場合もあると思います。

通常フロアコーティングは所有物件(一戸建て・分譲マンション)にて居住者様が施工される商品です。特に御新築時、お荷物がない状態で施工するケースが多い商品です。入居後も施工は可能なのですが、未入居時ですとほとんどの施工会社が割引を設定しておりますので、御新築未入居時の施工が最もお得です。その為、フロアコーティングはエアコンや家電より、必要な場合、優先順位が高くなる場合が多いのが現状です。

フロアコーティング必要な事例

施工場所:新築マンション
施工時期:御新築未入居時

新築マンションにて、フロアコーティング(ガラスコーティング)を施工させて頂きました。通常マンションでは、トイレや脱衣所はCFシートが採用されている場合がほとんどなのですが、そのマンションではトイレも脱衣所もフローリングが採用されておりました。水周りのフローリングは耐水性を気にされるケースが多い為、居室に加え、トイレと脱衣所のフローリングも施工させて頂きました。

施工は無事終了し、2年後、大きな地震がそのマンションの地域で発生しました。その際、洗濯機の排水ホースが外れ、洗面所の床が水浸しになったとの事でした。外出していた際にその大きな地震が発生したため、しばらくの間、脱衣所から廊下にかけて、水浸しの状態が続いたとの事でした。お客様からご連絡が入り、地震で物が倒れ、床の欠損が気になる箇所があるので、一度見てほしいとのご要望でした。

欠損はリペアが必要になりますので、リペアのスタッフとお約束の日時に伺わせて頂きました。リペアも無事終了し、お客様から以下のお話しを頂きました。マンション内で、同じように洗面所や廊下が水浸しになってしまったお部屋が何部屋かあったそうです。お客様邸はフロアコーティングを施工していたので、フローリングへの負荷は最小限で済んだそうです。同じマンションで、フロアコーティングを施工していないお部屋のいくつかは、フローリングが大量に水分を吸収膨張し、乾燥を経てフローリングが波打ち、湾曲してしまった事例がいくつかあったそうです。

フロアコーティングの耐水性が確かなものだという事を確認できた一例でした。このような事例はとても少ない事例ではありますが、フロアコーティングの耐水性を示す事例として紹介させて頂きました。

※念のためですが、水害の規模によっては耐えられない事例も御座います。